" twitter " はじめました!

お客様の支えがあってこそ。

お客さんO氏からいただきました。
ありがとうございました。

わたくしたちのことを気遣っていただいて
わたくしたちのためにわざわざ届けてくれました。

他にも多くのお客様から祝福のメールをいただいたり
店内の各テーブルにてお気遣いいただいたりと
あたたかいお言葉を頂戴しております。

本来、お客様に気を使わせてしまうことは決して良いことではありません。
わざわざご来店いただいているだけでもありがたいことなのに・・・

本当に感謝につきません。

カフェというものは見た目の印象ほど楽しいことばかりではありません。

むしろ ツライこと・・・
いや、懸命にやるが故に傷つくことのほうが多いです。

仕事柄このようにカフェを営んでいますと
カフェ開業を夢見て そして理想とするカフェ開業を志して
自己実現に奔走している方々とよくお目にかかります。

きっといつか 夢がかなって
自らが理想にかかげるカフェを開業するのでしょう。

やっとオープンにたどり着いた理想のカフェ。
そして以前とは違う生活。

以前のオレとは違うんだッ

これからは夢に見たhappyな毎日がオレを待っている・・・ハズ。

開業までの長い道のりを考えるとそう思うのはしごく当然のこと。

しかし、多くのカフェはこのあと
理想と現実のギャップに(恐らく初日から)襲われます!

お店の理想とお客さんのもつ現実とのギャップに・・・。

カフェは良い意味でも悪い意味でも
まだまだ敷居が低く見られがちな職業です。

喫茶店以上リストランテ未満・・・
カフェを目指すほうも目指しやすく、来店するほうも入りやすい。

読書しにお寿司屋さんには行きません。
時間つぶしでレストランは選択しません。
待ち合わせのために焼肉屋さんを指定したりもしません。

寿司屋では寿司を。レストランでは食事を。
焼肉屋では肉を喰らいに行きます。

しかし、カフェではむしろこれらが主となっても全くおかしくありません。

読書や勉強をしにカフェに。時間つぶしにカフェへ。
カフェで待ち合わせ。よくある話です。

「コーヒーが飲みたくて飲みたくて休日を返上して皆と約束してコーヒー屋に出向く」

んな人みたことあるか?
と某有名コーヒーショップのオーナーさんがおっしゃったぶっちゃけの言葉。

本業にしていた恩師の言葉だったので最初は驚きましたが
確かに店が掲げる美味しいコーヒーを目当てにというより
お客さんの主な目的は場所借り的な来店動機が多い。

つまり

美味しいクッキーの食べられるカフェをオープンしても
お客さんが「クッキーはいらない。コーヒー!」となれば
・・・ギャップ発動!

厳選した素敵な音楽を楽しむカフェをオープンしても
お客さんが「ちょっと会議するんでうるさい!音楽消して?」となれば
・・・ギャップ発動!

お客さんが席に着くたび、このギャップ発動に理想はことごとく踏みにじられます。

自分が良いと思って始めたことを
必ずしも他人が良いとは思ってくれません。(当たり前です)

このギャップキャンペーン期間中に
精神的恐怖心に追い込まれてしまうパターンが非常に多いのです。

この状況から起動回復するためには
起こり得る価値観の差異を想定し確認し再度考え
試行錯誤しもう一度仕切りなおし。

月日をかさねて外部にコンセプト(自分の理想)を理解浸透させ
顧客を差別化する術を学び、
カフェが提供する価値観に共感していただけるお客様を
顧客化していかなければなりません。

所謂 価値観の共有です。

 

長くなりましたが、つまり言いたいことは・・・

カフェやさしいちから。という存在価値は
カフェやさしいちから。がそこにあるから
生じているわけではありません。

共感してくださるお客さんひとりひとりによって
作り出された価値なんだということ。

「なんでこんなところにこんなカフェあんの(笑)?なくてよくネ?」

「いや、こんなところにこんなカフェがあって本当によかった。」

両方とも存在するのが現実の見方です。

お店というものは
人によってはあってもなくてもどうでもよい存在なのです。

でも・・・こうやって日々営業できているということは、
心底、お客様の支えがあるからこそ
カフェやさしいちから。は存在していられるのです。

西谷なんかにあってもなくてもどうでもいいカフェやさしいちから。が
5年目を迎えられるのは
まさにお客様の支えがあってこそなのです。

「いつも満席でいいわね」とあたたかいお言葉。
でも実際はキツイこともたくさんあった西谷での5年間。
一生懸命働く今現在も・・・痛みを抱えてキーボードをたたいています。

お店に対する価値観は十人十色。

お客さんの融通をすべてかなえるのもお店でしょうし

お店の売りをお客さんに提案するのもお店でしょうし。

時間の限られているお勤めのかた向けの
即効10分ランチを展開するのもランチですし

時間にゆとりのある奥様がたが
ゆったりと社交するためのランチもランチですし。

お店の特徴を楽しむ過ごし方もあれば
お店が時間をあわせなければいけない過ごし方もあります。

ご来店される方には入店される前に
少しでもその店の特徴がつかめるような
工夫(外装や店名・インテリア)で察知していただけるよう
勤めていかなければミスマッチが生まれ誰も得をしません。

しかし起きてしまったミスマッチは100%お店の責任です。

曖昧なカフェ業態だからこそ起こりやすいミスマッチ・・・
起こってしまえばそれは100%店の責任です。

この場をお借りして弁明するとすれば
都心ではものの10分で到着する道路も
渋滞時には20分も30分もかかってしまうことがあります。

渋滞しないように車線を増やせと言われても
物理的に不可能だったりします。
渋滞のさなかにある車はすべて同じ状況下におかれているわけです。

料理の提供も通常は10分15分かかるメニューでも
たまたまお客様の入店のタイミングが複数重なってしまったり
たまたま各オーダーの内容が複雑にからみあったりで
時として渋滞します。
どうしても時間がかかってしまう場合があります。

確かに渋滞しないよう料理人を増やせばいいのでしょうが
店のキャパシティーによっては
増員すれば経営的に破綻します。

確かに破綻してもかまわないのでしょうが
お待ちいただく状況はその他のお客様も同じ状況で
お待ちいただいております。

寛容性も人それぞれですが
他の車両もお待ちいただいている以上
緊急車両以外、路肩を通す訳にはいきません。

当然、お待たせしないようすべてに死にもの狂いで
毎日お作りしてはおりますが(やっぱり怒られたくないもん・・・)

しかし店内で起きてしまったことは
100%間違いなくお店の不徳の致すところに違いありません。

各お席に目が行き届くようにスタッフを時給980円で雇うべきか・

時間のかかるメニューはすべて撤廃しようか・・

時間のかかるラテアートはやめようか・・・

食事はメイン、スープやサラダ、デザート、ドリンク
すべてプレートで提供し一発で出して
一発で下げられるようにしたほうが速くだせるのか・・・・

食事と異なる手順になるドリンクはセットから外そうか・・・・・

5年たってもなお悩みます。

1000人のお客さんの美味しかったですの声より
1人の不満のほうがずっと覚えているものです。

そうです
これがリアル・カフェ。リアル・自営業。リアル・マドリッドなんです。

みんなブレブレにぶれそうになりながら、こわごわな毎日なんです。

すべては 支えてくれているみなさまのために。

 

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