こんちちは!
カフェやさしいちから。の やさちか。オーナーです。
先日、このようなツイートをしました。
#カフェと喫茶店の違い?ルール上多少の違いはある。ただ このあいまいな業種は お客さんがカフェと言えばカフェだし 喫茶店と思えば喫茶店。その人次第です。持論ですが 経営する上で理解すべき重要な違いは『カフェはお店が主役 お客がファン』『喫茶店はお客が主役 お店が接待役』という構図です。
— やさちか。オーナー@カフェやさしいちから。 (@caffe_yasachika) October 3, 2019
カフェを開業したいけど、カフェと喫茶店って何が違うの?イメージが同じようで違うけど、どうして?
カフェと喫茶店は、何が違うのか?「そんなんどっちも同じじゃね?」って思うかもしれません。
しかし、カフェ開業をする場合 知っておくべき重要な『違い』があります。
結論・・・。
カフェと喫茶店。『業種』は同じですが、『業態』が違うということです。
では、カフェと喫茶店の違いを見ていきましょう。
目次
登録上のカフェと喫茶店の違い。
カフェと喫茶店の違いはあいまいです。見る人の印象でどちらにも転がります。
そば屋・寿司屋・カレー屋のように明確な看板はありません。お店がどちらを名乗ろうと、見た人の印象で判断されてしまうのです。
オーナー
しかし、お店を開業するために必要な営業許可を申請する場合、営業品目によって、取得する営業許可の種類が分かれています。
「食品衛生法施行令第35条」により『飲食店営業』と『喫茶店営業』とに区分されます。
それぞれの営業形態によって、営業設備の基準が変わります。所轄の保健所や施工会社と事前の打ち合わせの上、設備要件を満たした店舗設計が必要になります。
許可業種 | 営業内容 | メニュー |
喫茶店営業 | 客席を設け 飲食物の調理・提供 |
アルコール類を除く飲料。 軽食はトースト程度。 サンドイッチは除く |
飲食店営業 | 客席を設け 飲食物の調理・提供 |
すべての調理食品。 アルコール類 |
菓子製造業 | 菓子類・製パン などの製造・小売り |
ケーキ・クッキー・ パンなど。あん類アイス類は別途許可 |
食料品等販売業 | 惣菜類・弁当類・ 加工品類などの小売り |
仕入れた弁当類 仕入れた惣菜類 |
ルール上、『カフェ』と『喫茶店』という区別はありません。取得した営業許可によって、販売できる内容が決まるのです。
開業する際に、営業許可としてどちらを申請するのかという選択であって、営業許可の内容とカフェ・喫茶店という名称に関係はないのです。
- 飲食店営業
⇒調理全般OK / 酒類の提供OK
- 喫茶店営業
⇒調理原則NO / 酒類の提供NO
オーナー
ギルバート
では、利用者はどのようにイメージしているのでしょうか?
カフェのイメージ。
『カフェ』と聞いてどうのようにイメージしますか?
お客さん
お客さん
- オシャレな店内・可愛いデザイン・センスが良いインテリア
- モダンなスタイル・最先端の技術・流行に敏感な発想
- 明るい客席・ポップな音楽・楽しい会話
- ほっこりする・わくわく止まらない・ゆったりくつろげる
- 美味しい料理・家では食べられないメニュー・インスタ映えするディシュ
“ザクッ”とまとめると
カフェのイメージは、独自の価値観を私たちに提案・表現している。そんな気がしませんか?
アピールの仕方はそれぞれですが、カフェらなりの(彼らなりの)カフェ表現(自己表現)を発信することで、集客につなげているのです。
持論展開:私は見た!カフェとは。
カフェは、人を引き付ける魅力があります。
逆に言えば
カフェは、魅力的な価値を提供することで集客する業態です。
『自分が表現したいモノを提供し、共感した人をファンとして獲得する。』
『カフェはお店が主役、お客さんをファンに』
飲食業界での経験から感じたカフェ経営の持論です。
例えカフェと銘打っても、これができないカフェは、カフェとして見なされない可能性が高いです。
経営の基本は『コンセプト=利益の台本 』です。コンセプトが正しく認識されて、はじめて利益が生まれます。
カフェというコンセプトが認識されなければ、計画していたような経営はできません。結果、利益は出ないのです。
喫茶店のイメージ。
では、『喫茶店』のイメージはどうでしょうか?
お客さん
お客さん
- レトロ・長年経営・懐かしい
- 熟練・安定・優しさ・気遣い
- テレビ・ラジオ・常連さん・日常
- 気兼ねがいらない・好きに過ごせる・場の提供
- 気軽・懐かしい味・気取らない・いつもの
“ザクッ”とまとめると
喫茶店のイメージは、
気軽に利用できる。気兼ねなく使える。
日常的かつ気軽に利用できるというお客さんの想像を裏切らない。お店に引き寄せられるというより、利用動機をかなえるために立ち寄る。そんな感じです。
持論展開:私は見た!喫茶店とは。
喫茶店は、気兼ねなく気軽に利用できるのが魅力です。
逆に言えば
喫茶店という場を使って、利用動機を無事に済ますことをお客さんは期待するのです。
『お客さんの利用目的にそぐわぬよう対応し、その場を提供することでお客さんが有意義に過ごせるよう努める』
『喫茶店はお客さんが主役、お店は接待役』
厳しいですが、これが喫茶店の見られ方です。
「喫茶店だ」と認識されると、お客さんの利用動機に答えられない場合、 トラブルになる可能性が高くなります。
お客さんの用途を理解した上で開業しないと、喫茶店というコンセプトがぶれてしまいます。
- ゆっくり勉強したいのに、濃い接客はいらない。
- さっと軽食で済ませたいのに、じっくりコトコト煮込んだ料理などいらない。
- 新聞が読みたいのにVOGUEなんていらない。
- こっちの話なのに、邪魔なBGMなんていらない。
喫茶店は、お店の良し悪しではなく、お客さんが満足できたか否かが評価となります。
オーナー
結論:カフェと喫茶店の違い。
『業種』とは、売るもので分けたものをいいます。肉屋・魚屋・八百屋など売るものによって区分することです。
『業態』とは、同じものを売る中での『売り方』をさします。
売るものは同じ業種でも「どのような売り方をしているのか」「どのような特徴を持っているのか」そんな売り方を『業態』といいます。
カフェと喫茶店の違いは『業態』です。
カフェと喫茶店の違いは『業態』です。『売り方』『ビジネスの仕方』が『違う』ということです。
『業種』はカフェも喫茶店も同じ。
重要なのは『業態(売り方)』が違うということです。
◎カフェ業態は、お店が主役。お客さんはファン。
◎喫茶店業態は、お客さんが主役。お店は接待役。
この業態の違いを理解していないと、開業後に不具合が生じます。再起動して修正するにもお金が必要になってしまいます。
業態を見極めてマネタイズをする。
どちらが良い悪いではありません。業態の好き嫌いもあるでしょう。
開業前に必要なことは
『どちらの業態を想定して、お金を稼ぐのか』考えることです。
◎カフェ=価値・評価>>>利益・儲け
- カフェが主役であれば、お客さんを魅了するためのコストや時間が必要です。⇒コスト高
- お客さんをファンにすることで、お店を評価してもらえます。存在価値や自信につながります。⇒社会的評価
◎喫茶店=利益・儲け>>>価値・評価
- 喫茶店が接待役であれば、お客さんの用途に応えることが必要です。⇒社会的評価
- お客さんを主役にすることで、用途に応える以外にコストや時間をかける必要はありません。⇒コスト低
オーナー
- ルール上 カフェと喫茶店の違いは名称。
- 開業時 飲食店営業と喫茶店営業どちらかを選択。
- カフェと喫茶店はイメージで決まる。
- カフェと喫茶店の違いは『業態』です。
- 業態の違いを見極めて開業計画をすること。